副業の収入、いくらから確定申告が必要?「20万円ルール」と3つの注意点

副業の収入、いくらから確定申告が必要?「20万円ルール」と3つの注意点

「会社員だけど、週末に副業を始めた」「フリマアプリやネットで少し稼いでいる」。そんなとき、まず気になるのが「これ、確定申告が必要なの?」ということだと思います。この記事では、副業の収入がいくらになったら申告が必要なのか、そして見落としがちな注意点を、できるだけ専門用語を使わずに説明します。

目次

結論:副業の「所得」が年20万円を超えたら、確定申告が必要

会社で年末調整を受けている会社員の場合、副業の所得が1年間(1月〜12月)で20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です。20万円を超えたら、翌年の2月16日〜3月15日に確定申告をします。

ここで大事なのは、「収入」ではなく「所得」で判定する、という点です。

「収入」と「所得」の違い

所得とは、収入から必要経費を引いた金額のことです。

所得 = 収入 − 必要経費

たとえば、ネットショップで年間30万円を売り上げても、仕入れや送料、梱包材などの経費が15万円かかっていれば、所得は15万円です。この場合は20万円以下なので、所得税の確定申告は不要です。

ただし、副業がアルバイトやパートなどの「給与」の場合は、経費という考え方がないため、給与の収入額そのもので判定します。本業以外の給与収入が20万円を超えたら申告が必要です。

見落としがちな3つの注意点

1. 20万円以下でも「住民税」の申告は必要

「20万円ルール」は、あくまで所得税の話です。住民税にはこのルールがなく、副業の所得が20万円以下でも、お住まいの市区町村への住民税の申告が必要です。確定申告をすれば、その情報が自動的に市区町村に届くので住民税の申告は不要になりますが、確定申告をしない場合は別途手続きが要ります。

2. 他の理由で確定申告するなら、副業分も全部申告する

医療費控除を受けたい、ふるさと納税でワンストップ特例を使わなかった、住宅ローン控除の1年目、などの理由で確定申告をする場合は、副業の所得が20万円以下であっても、まとめて申告に含める必要があります。「20万円以下だから副業分は書かなくていい」とはなりません。

3. 源泉徴収されている報酬は、申告すると戻ってくることも

ライターの原稿料やデザインの報酬などは、支払い時に10.21%の所得税が差し引かれている(源泉徴収されている)ことがあります。この場合、確定申告をすると、引かれすぎた税金が還付されるケースが少なくありません。「申告しなくていい」ではなく「申告したほうが得」になることもあるので、支払調書や振込明細を確認してみてください。

副業は「事業所得」?「雑所得」?

副業の所得は、多くの場合「雑所得」として申告します。一方で、継続的に事業として行っていて、帳簿をきちんとつけて保存しているなら「事業所得」として申告できる可能性があります。

事業所得になると、青色申告の特典(最大65万円の特別控除など。2027年分からは要件を満たすと最大75万円になる一方、紙で申告すると10万円までになります)が使えたり、赤字を本業の給与所得と相殺できたりと、税金の面で有利になります。ただし、どちらに当たるかは副業の規模や継続性、帳簿の有無などをふまえて判断されるもので、「こうすれば必ず事業所得」と言い切れるものではありません。迷ったらご相談ください。

会社に副業を知られたくない場合

副業が会社に知られる主な経路は、住民税です。副業分の住民税が本業の給与から天引きされると、経理担当者が「住民税が多い」と気づくことがあります。

確定申告書の「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選ぶと、副業分の住民税を自分で納める形にできます。ただし、副業が給与の場合は自治体によって選べないことがあります。また、そもそも会社の就業規則で副業が認められているかは、事前に確認しておきましょう。

まとめ

  • 副業の「所得(収入−経費)」が年20万円を超えたら、所得税の確定申告が必要
  • 20万円以下でも、住民税の申告は必要
  • 医療費控除などで確定申告するなら、副業分も含めて申告する
  • 源泉徴収されている報酬は、申告すると還付されることがある
  • 事業所得か雑所得かは、規模や継続性などをふまえて判断される。迷ったら相談を

参考資料

(いずれも2026年9月26日確認)

「自分の場合はどうなる?」「経費はどこまで入れていい?」といった疑問は、初回相談(60分まで無料)で気軽にお聞きください。領収書がたまったままの状態からでも大丈夫です。

※この記事は2026年9月時点の情報にもとづいています。税制は改正されることがあります。個別の事情によって取り扱いが異なる場合がありますので、具体的な判断はご相談ください。

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この記事を書いた人

高橋 匠のアバター 高橋 匠 税理士

税理士(関東信越税理士会 所沢支部所属・登録番号 第129735号)。会計事務所に約11年勤めたのち、2021年4月に所沢市で高橋匠税理士事務所を開業。起業したばかりの方・フリーランス・副業の方の税務を中心にサポートしています。

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